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2014年10月25日土曜日

表札「竪琴」注文制作


『Kasuga』様ご依頼の「竪琴」のモチーフのモザイク表札。イタリア在住歴もあり、音楽家であるご夫婦のご依頼でギリシア神話の音楽の神様「アポロン」のシンボルである「竪琴」をモチーフに表札をお作りしました。






制作者 Data

楢崎 美保子/ StudioMosaico

制作者コメント

声楽家である春日さんにご自宅の表札をと依頼されたとき、何かご自身にぴったりの家のシンボルになるものを表札に織り込むことができれば、と思いました。
そのため、アトリエに打ち合わせにいらしていただく前にいくつかのヒントとなる素材をお願いしたところ、ご自身が大好きな作曲家の演目モンテヴェルディの「オルフェオ」から「竪琴」をシンボルに選ばれました。

オルフェウスはその「竪琴」を奏でると、どんな獰猛な動物達もそのまわりを囲んで聞き入ってしまうというほど、竪琴の名手で、古代ローマのモザイクでも好んで題材としてもちいられました。
今回「竪琴」のモチーフのもとになったイメージは、
18世紀 ローマで作られたミクロモザイク『竪琴とオリーブの枝と蝶のモザイク』がもとになっています。もともとのサイズは縦5.2cmx横7cmというとんでもなく小さな宝飾品のモザイクです。素材はフィラートという細長くのばした色ガラスです。このようなミクロモザイクは現在でもVaticanモザイク工房の職人によってその技術が受け継がれています。

今回春日様の表札では竪琴の弦の部分に
細長いフィラートというガラスを使用しましたが、
他の部分は基本 大理石を使用しています。
右端の石の篆刻は篆字で『春』という字をいれさせていただきました。

末永く、春日家の皆さんと共に音を奏でていけますように。

春日保人様 オフィシャルサイトはこちらです

ご依頼主様 コメント
私たちは夫婦ともにヨーロッパのバロック時代の音楽を専門としております。このほど引っ越しをした機会に、記念にもなるような表札を掲げたいと思っていました。色々な表札のカタログをみていましたが、どれもピンと来る物はなかったのですが、そんな時、ふと私たちが留学していたイタリアの素敵なモザイクを思い出しました。
まさかモザイクで表札を作って下さる方はいないだろうかと探しましたら、楢崎さんのストゥーディオ・モザイコに出会いました。サイトにある作品を見て、まさにイタリアで見た本物のモザイクの技法にすっかり一目惚れをしてしまい、工房を訪ねました。

何かシンボルをとの事でしたので、私の大好きな作品であり、30歳の時に初めてタイトルロールを演じたモンテヴェルディ作曲のオペラ「オルフェオ」より、<竪琴>を選びました。妻はチェンバロを弾いており、まさに<竪琴>は僕ら夫婦にピッタリに感じました。
楢崎さんの作品は本当に素晴らしく、ずっと眺めていられるほどで、期待以上の宝物を頂いた気分です。私たちの音楽は発した瞬間に消えてしまいますが、その響きを楢崎さんが石に込めてくれたように感じました。本当にありがとうございます!

春日保人



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